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京都の高校生のための保育の職業体験事業 – 5日間の保育インターンを体験しよう

〜2025年度の保育の職業体験事業を取材! – 京都で学ぶ、保育士のリアルな現場体験〜


高校生458人が参加!京都全域の174園で実施

2025年度、京都府内で実施された高校生のための保育の職業体験事業には、京都市内外から合計458名の高校生が参加しました。
京都市内92園、市外82園、計174園の保育施設が受け入れ、地域の子どもたちとふれあいながら、保育の仕事をリアルに体験できる貴重な機会となりました。


高校生のための保育の職業体験事業とは?

高校生のための保育の職業体験事業」は、京都府内の高校生を対象に、夏休み期間中に保育園や認定こども園で 5日間連続の職業体験 を行うプログラムです。平成26年度(2014年)より毎年夏休みに実施されており、2025年度(令和7年度)で11回目を迎えました(※2020年度は新型コロナの影響で中止)。

将来保育士や幼稚園の先生を目指す人はもちろん、「子どもが好き」「保育の仕事に興味がある」という高校生なら誰でも参加できます。実際に保育の現場で子どもたちと触れ合うことで、仕事のやりがいや大変さを肌で感じられる貴重な機会となっています。

主催団体は京都の保育関連団体である京都市保育園連盟と京都府保育協会が協力して運営しており、安心して参加できる公式のインターンシップ事業です。参加費は無料で、一定条件の体験を修了すれば修了証が発行されます。高校生の夏の進路研究として、京都ならではのユニークな試みです。

夏休みに5日間、保育の現場を体験!

この体験学習では、夏休みの1週間(基本連続の5日間)を使って、京都市内・府内の認可保育園や認定こども園に通い、9:00~16:00の時間帯に乳幼児の保育補助を行います。

園児と一緒にブロック遊びをしたり、おままごとを見守ったり、給食やおむつ替え、着替えを手伝うなど、しっかり現場に入ります。お昼寝の時間には寝かしつけを体験することもありますし、保育の現場での貴重な実務も経験できます
絵本の読み聞かせを子どもたちからおねだりされることもあり、園での生活をまるごと体験できる内容です。

     

5日間というまとまった日数で継続参加することで、子どもたちとも徐々に打ち解けて関係を築けるのが特徴です。初日は緊張していた高校生も、回を重ねるごとに笑顔が増え、「子どもたちが懐いてくれて本当に嬉しかった!」と感じるようになります。園の現場では経験豊富な保育士の先生方が常にサポートしてくれます。わからないことは遠慮せずに質問 すれば丁寧に教えてもらえるので、未経験でも安心です。
先生方から「こんな時はこう対応するんだよ」とアドバイスを受けながら動くうちに、5日間で見違えるほど成長できるはずです。

なお、参加に際して費用は基本かかりません(※交通費と昼食代のみ自己負担)。
2022年度からは事前の検便にかかる費用も主催側で負担してくれるようになり、経済的なハードルも下がりました。高校生にとって気軽にチャレンジしやすい環境が整っています。

参加者の声:「先生」体験で得られるもの

実際に「高校生のための保育の職業体験事業」に参加した高校生たちからは、こんな声が届いています。

「初日はまだ緊張して子どもたちにどう接してよいか迷っていましたが、先生が丁寧に教えてくださり、少しずつ子どもたちと関われるようになりました。日に日に子どもたちの方から名前を呼んでくれたり、『一緒に遊ぼう』と声をかけてくれるようになってとても嬉しかったです。」

「先生方が優しくアドバイスしてくださったおかげで、安心して活動できました。体験を通して、保育士さんがどのように子どもと関わり、成長を支えているのかを学ぶことができました。」

「5日間という短い期間でも、子どもたちが少しずつ成長していく様子を見ることができました。泣いていた子が笑顔になったり、自分の声かけで子どもが安心してくれる瞬間はとても印象的でした。」

「給食や午睡の時間に先生方が一人ひとりの子どもに合わせて声をかけたり、成長を見守っている姿を見て、保育士の仕事の大切さを実感しました。自分も保育士を目指したいという思いが強くなりました。」

「最初は不安もありましたが、5日間で子どもたちと信頼関係を築けたことが大きな収穫です。自分にとっても成長できる経験になり、将来の進路を考えるうえでとても参考になりました。」

「不安から挑戦」「子どもとの関わりの喜び」「先生方のサポートに支えられた経験」をそれぞれ実感していました。

現役の保育士の方々によれば、子どもの成長を間近で感じられることがこの仕事の何よりのやりがいだといいます。まだ歩けなかった子が歩けるようになり、言葉を覚えて友達をつくり、新しいことにどんどん挑戦していく――そんな日々の成長をそばで見届けられる喜びは格別です。 
高校生の皆さんも、この体験学習を通して 「子どもが成長していく瞬間に立ち会える感動」 を味わい、保育の仕事の魅力を実感できるはずです。

   

申し込み方法とスケジュール

どうやって参加すればいいの? と思った方、ご安心ください!

2025年度の申し込みは終了しましたが、「高校生のための保育の職業体験事業」への応募は、毎年4月末頃に各高校経由で案内があります。
高校に募集要項が届き、希望者は学校を通して申し込む形になります。
具体的には、学校の進路指導の先生や担任の先生に「高校生の保育インターンに参加したいです」と伝えればOK。募集期間内(例年5月下旬ごろ)に、専用の申込フォームへ必要事項を入力してエントリーします。応募者が多数の場合は調整がありますが、京都府内各地の受入園とマッチングして夏休みに体験スタートとなります。

定員や詳細な日程は年度によって異なる場合があるので、最新の情報は学校から配布される案内プリントで確認しましょう!

将来の夢に一歩近づくチャンス

高校生のうちに 本物の保育現場を体験できる機会 はめったにありません。
5日間という短い期間ですが、子どもたちと全力で向き合う中で、自分自身の中にも変化が生まれるはずです。「先生って楽しい!」「子どもが好きという気持ちを仕事にしたい!」そんな前向きな気持ちを芽生えさせてくれるこの体験学習は、進路選択にも大いに役立ちます。

保育士や幼稚園教諭は、子どもの未来を育むとても大切な仕事です。やりがいや感動に満ちた職業であり、今後ますます社会から求められています。少しでも興味がある高校生の皆さん、ぜひ京都の「高校生のための保育の職業体験事業」に参加してみませんか?百聞は一見にしかず。実際に子どもたちと過ごす5日間は、きっとあなたの財産になります。夏休みの特別な挑戦を通じて、将来の夢に一歩近づいてみましょう!